みなさん、こんにちは。Jamieです!
今回は、NYSE(ニューヨーク証券取引所)に上場している、C3.ai, Inc. [Ticker symbol: AI] を分析してみます。
それでは早速いってみましょう。
C3.ai (シースリー・エーアイ) の概要
C3.ai (和訳: シースリー・エーアイ) は、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンマテオに本社をおく会社で、2012年に設立されました。
従業員は、2021年現在500名ほどいるようです。
Google等のメガテック企業と比較すると規模が小さいように思えますが、後述に示している通り同社はソフトウェア企業であり、この業界の会社としては中規模だと考えます。
Top management / 経営者
Top managementは、当社Chairman & Chief Executive Officer(CEO)のThomas M. Siebel氏です。
Siebel氏は、同社の創業者であり、2009年1月より取締役会のChairmanを務め、 2011年7月よりCEOを務めています。
同社を創業する前は、1993年にグローバルCRM (カスタマーリレーションシップマネージメント) ソフトウェア会社であるSiebel Systemsを創業し、CEOを務めました。
Siebel Systems社は、2006年1月にOracle (オラクル) と合併しています。
それ以前の1984年1月から1990年9月にかけて、同氏はOracle (オラクル) にて、さまざまなリーダーシップポジションを経験されています。
現在は、C3.aiでの役職と並行して、イリノイ大学アーバナシャンペン校およびカリフォルニア大学バークレー校の工学部(College of Engineering)でボードメンバーを務めています。
また、2013年4月にAmerican Academy of Arts and Sciencesのメンバーに選出されました。
同氏は、イリノイ大学アーバナシャンペン校にて歴史学の学士(B.A.)、経営学修士(M.B.A.)およびコンピュータサイエンスの修士(M.S.)を取得されています。
メインビジネス
主ビジネスは、エンタープライズAI(人工知能)ソフトウェアの提供です。
同社のAI Suiteを使用すれば、さまざまはソースから入手できる無数のデータを統合し、人間が理解できるファーマットへ変換してくれます。
既に480万ものモデルが採用されており、複雑な分野においても予測の精度を日々向上させています。
既に11億回もの予測を毎日実施しており、今この瞬間もAIは学び続けており、精度をあげています。
各産業に特化したアプリケーションもリリースしています。
以下は、一部のサンプルです。 エネルギーマネジメント、労働時間の予測、マネーロンダリングの予測等ができるものもあるようです。
既に多くの政府機関および民間企業を顧客にもっています。以下はその一部となります。
売上高およびEPS (1株当たり純利益)
売上高は、2019年では91.6Mドルであったのに対し、2020年には156.7Mドルと1.7倍ほどに成長しています。
EPS (1株あたりの純利益)は、2019年では-0.34ドルであったのに対し、2020年は-0.71ドルと、こちらは減少しています。
同社は現在積極的に先行投資を行なっているため、利益が出ていない状況だと考えます。
なお、現在の株価は以下となっています。
ブログ運営者所感
昨今、AIという言葉をよく聞くようになりました。
そして、”ITの次はAIだ!” というワードも度々耳にします。
これまでAI関連の事業をしている会社は多数知っていましたが、AIだけを主力事業としている会社は出会ったことがなく、上場を機に同社を知ることになりました。
AIと一言で言っても多数の分野がありますが、同社のエンタープライズAIは、大量のデータを収集し、それを元に予測を提供する、というのが主目的です。
この予測を元に、顧客は利益を最大化させるために、戦略を練ることができます。
実際どれくらいの予測精度が得られているかは、私がアクセスできる資料の中からは読みとることができませんでしたが、政府機関および大企業の多くが契約を継続していること・顧客満足度が高いことなどから、既存の顧客は "同社のエンタープライズAIは使用価値がある" と考えているはずです。
また、同社の象徴は、上で紹介したCEOのThomas M. Siebel氏ですが、彼は鬼軍曹であることで有名です。
Oracle(オラクル)在籍時に、英雄ラリーエリソンに素質を認められ、弟子の一人として育てられました。
そんなSiebel氏は、セールス・経営のことを熟知しており、何が何でも設定した数字目標を達成させることで有名です。
おそらく同社でも、あらゆる手段を使って、達成し続けるのだと想像します。
以下にCNBCでのインタビュー動画を貼り付けますが、株価が下がっている点等でツッコまれているのにも関わらず、自信いっぱいに回答しているのが印象的です。
私自身も技術領域でこれまでキャリアを形成してきましたが、AIは既に至る所に使われており、これからはさらに我々の生活に浸透していくものになると確信しています。
そのような中、AIに特化して事業をしている同社に今後も注目していこうと思います。
以上、少しでもお役に立てる情報があれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
注: 当記事は投資をお勧めするものではございません。